「自然と仲良しな暮らし」のひとつの姿

　わたしたちの住む西表島の干立集落には、数百年続いてきた伝統的な暮らしが今も息づいています。それはまさに「人と自然との共生」のひとつのカタチです。この暮らしは、自然から恩恵を受けたら「ありがたいなあ」と実感することが原点となっていると感じています。自然からいただいたもので衣食住が成り立っていた昔の様子を、今も垣間見ることができます。かつての生きるための恩恵から変化して、最近は、食料や道具などの材料のほか、遊びや癒しの場、広い意味では子育てや教育、地域づくりなどにもつながっているのを実感します。だから日々、「ありがたいなあ」という気持ちになれて、「恩返しをしたいなあ」という思いが自然を大切にする原動力になっているようです。

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くまのみ自然学校のお休みについて

　干立集落では、伝統的な神行事が今も続いています。ここでは地域の行事は地域住民が総出で行うのが当たり前のことで、そのときは仕事を休むのがここでは普通の暮らし方です。旧暦や干支で決まる伝統的な行事は、西暦のカレンダーになぞらえて考えることはできません。そのため私たちは集落の行事に合わせてお休みさせていただいています。

　年度始めに一年の集落行事が発表されます。それを掲載しますので、来島の日程を考える参考にしてください（予定表に掲載された日のすべてが休みになるわけではありません。また日程が変更になることもあります。ご了承ください）。

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干立集落内でご配慮いただきたいこと

　干立は森と海に囲まれた静かで小さい集落です。住民が大切に営んでいるここの暮らしがいつまでも続いていけるよう、ご協力をお願いします。

• 干立集落には御嶽（ウガン）と呼ばれる集落に欠かせない大事な場所がいくつかあります。そこにはむやみに立ち入らないようお願いします。

• 集落内の道は生垣が多く、道幅が狭く、見通しがよくありません。そこに子どもも動物も無防備に出てきます。集落内では車は十分にスピードを落として走行してください。

• 集落は人が暮らす場所であり、住民にとって日常の場です。集落で過ごすとき、そのことにご配慮をお願いします。

 

 

ご来島に際してご留意いただきたいこと

　西表島には大自然があるかわりに、街にあるいろいろなものがありません。旅を楽しいものにするためにも、現地ではものが手に入らないことを前提に、あらかじめ計画を立て準備をして来島されることをおすすめしています。

• 金融機関は郵便局のみです。電子マネーやクレジットカード等が使えるお店は限られています。

• 通信状況は、docomo、auは島内の生活圏内の広範囲をカバーしていますが、softbankは劣る地域があります。なお、海や山ではどの通信状況も確実ではありません。竹富町にはFree WiFiがありますが、限られた場所でのみ使用できます。

• 台風の接近が予測されるときのご来島は、あまりおすすめできません。台風自体が通過しても、海が時化て船が出ずに空港のある石垣島に渡れないことがよくあります。暴風警報発令中は、外出が非常に危険であるため、レジャーやレンタカーも不可になるうえ、食事処やスーパーも休業となります。食事の確保や停電、電話やインターネット不通など、不便を極めます。

• 島内の医療等機関は、東部と西部にそれぞれ診療所がありますが、医者はそれぞれに１名だけの態勢です。また、消防署は島内にありません。山や交通事故などの現場に駆けつけるのは住民により結成されている消防団員になります。なるべくこの方々のお世話にならないで済むよう努めてください。

• 西表島は、多くのゴミを船で島外に輸送しなければなりません。可能な限りゴミとなるものを持ち込まないようご配慮をお願いします。